利用して考えた「夜行バス」の価値とは(上田逸平)
公開日:
:
最終更新日:2016/08/07
ペルソナ, 商品、サービスの価値について, 商品・サービスの価値について
※8月5日送信メルマガの転載です。
利用して考えた「夜行バス」の価値とは
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■東京のポジショニング研修の終了が21時半、
どうしても今日の朝一番のアポが入っていたので、
東京発23時半のJRの夜行バスで大阪に帰ってきました。
夜行バスって、学生がディズニーランドや旅行に行くときに、
予算を削減するために利用するなど、
ようは「安さ」
という価値が売り物のサービスだと思いこんでいました。
ところがです。
独立シート(となりとの間に通路がある)で、前の席との距離が広い、
リクライニングシートを探したところ、1万円近くかかりました。
ネットで調べると、1万1千円ほどのバスもあるようです。
これって、新幹線と2~3千円ほどしか、違いません。
学生が利用する半額ほどの価格差があるバスならまだしも
2~3千円の節約のために、わざわざ夜行バスを選択するとは
考えづらいですね。
乗車時間は長くて、疲れますから。
やはり、今回の僕と同じように、新幹線の最終には、
間に合わない、しかし、翌日の朝から仕事が入っている
という方の期待に応えるサービスだろうと予測していた時です。
その時、ふと頭によぎったのは、2~3千円の違いなら
「敢えて、時間もかかり、疲れる夜行バスの選択はないだろう」
という考え方そのものが、ブランドづくりにおいて
注意しなければならない
「思い込み」
ではないのかと気付いたのです。
ブランド作りにおいては、
「誰に」「どんな価値」を提供するのか
この2つをセットで考えないといけません。
価値の感じ方は多種多様で。高度成長期時代と違って、
「私にとっては価値でも、となりの人にとっては無価値」
ということが、頻繁にあります。
そう考えると、「東京~大阪」を1万円以上の価格で
提供するのは、
「新幹線よりは安く上げたい」
「しかし、東京~大阪を5、6千円の、バスにのって
疲れたくはない」
「朝一番から、顧客訪問をして、時間を有効活用したい」
というビジネスパーソンを対象としているのかもしれないと
考えが浮かびました。
あなたのビジネスは、どんな人の期待に応えるビジネスでしょうか?
もちろん、単に
「飲食店さん」「企業家」「歯医者さん」というだけでなく
内面の価値観も含めた絞り込みが必要です。
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