「全席禁煙」にするかどうか?の悩みとブランドづくり(上田逸平)
公開日:
:
最終更新日:2016/07/26
ブランド作りの基本的考え方
※7月13日送信のメルマガの転載です。
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■飲食店コンサルのクライアントさんから、先日、こんな相談
受けました。
クライアント:
「そろそろ全席禁煙にしたほうがいいんでしょうか?」
私:
「たしかに、世間一般に全席禁煙の方向に向かってますけど
社長はどうされたいと思っていますか?」
クライアント:
「うーん、全席禁煙にしたいけど、売上が減りそうで・・・・」
私:
「なるほど、では、社長が心から喜ばせたいと思っている、理想のお客
様は、タバコを好まれる方ですか?」
クライアント:
「うーん、そこまで考えたことはなかったですが、どちらかというと
健康志向の方が多いので禁煙の方が多いですね」
私:
「たしかに、全席禁煙にすると、喫煙者を逃してしまい、その結果
売上が下がるという心配があるかもしれませんね」
「でも、ブランドづくりという視点から
考えて、社長が心の底から喜ばせたいと思うお客様から最大に評価
してもらえる店にするのが大事ではないですか?」
「分煙にしていても、煙は流れますからね。お客様の
中には、タバコの煙を、うっとうしいと思っている人も多いん
では、ないですか?」
「いきなり、禁煙にすると喫煙者にとって、つらいので来なくなる人も
いるかもしれませんが、事前告知で○が月○日より全席禁煙としたらどうですか?」
「タバコ吸えなくなっても、社長の店が好きというお客様は残って
くれますよ、タバコ吸えないから来なくなるお客さんは、本当の
ファンでなかったということですよ」
クライアント:
「決めました!全面禁煙にします」
「そもそも、私が、タバコ嫌いですから」
「まだ、ブランドアイデンティティ?とやらをきっちりと定めた
わけではありませんが、【健康、オーガニック、体に優しい、
明るく生き生きとした生活】というようなキーワードが
先日のワークでも出てきています」
「売上が落ちるのを心配して禁煙にできないのは、ポリシーに反します」
私:
「そうですか、そう決断されたのなら、是非そうなさってください」
※ ブランドづくりをするためには、完全禁煙にしないといけないという
ことではありません。念のため。
■目先の売上はたしかに大事です。
でも、もっと大事なことは、自分たちのことを、最大に評価して
くれる理想のお客様とがっちりとつながることですね。
私も、目先の売上だけを追いかけてはいけないと、再度、決意
いたしました。
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